ギンナンを食用にするというと「私たちは葉を食べるけど日本では実を食べるのね」とドイツ女性。15年前のことだった。その後もイチョウ葉から作る薬の話はよく耳にした。とくに「Ginkgou bilobaを見たい」と言ったオランダからのお医者さんの一行は忘れられない。ダッチ発音の学名でたずねられ,何のことかわからなかった。「どんな木?」ときくと「まっすぐ育つ大きな木 」「神秘的な力を持つ」「実がなる」「それは臭い」等々。10月のことでギンナンを拾っている女性に行き合わす。全員が彼女を取り囲む。写真を撮る。
そんな経験をすると健康食品広告のイチョウ葉エキスが気にかかる。血のめぐりを良くし頭をすっきりさせる!?これは私にうってつけ。折しも服用しているというアメリカからの女医さんに出合う。
飲み方や効能を話してくれて最後に「信じて飲まなければだめよ」と言われた。これをかかりつけの医師に話したら「薬とはそういうもの」だそうだ。
“...the roof of my house becomes visible between the
tops of two ginkgou trees”
(Kazuo Ishiguro's An Artist of the Floating World)