フ キ
フキ(蕗、苳、款冬、菜蕗、学名: |
フキは食用に栽培され、葉をつけた茎を束に
したものが店で売られています。「蕗のとう」はフキの花茎で、季節感のある食材として用いられます。写真では茎部分はほ
とんど見られなくて、包葉に包まれたたくさんの蕾が見えますね。まだ雪が降ったり、冷たい風が吹いたりしていても、味噌
汁の実やてんぷらに使われた「蕗のとう」のほろ苦さは春の訪れを感じさせてくれます。でも観光シーズンには早すぎるの
で、これを話題にしたことはありません。
牧野日本植物図鑑によるとフキは雌雄異株の植物で「雄花は白黄色、雌花は白色」とあり、「野の花」(渡辺増富著)に
は「(雄花も雌花も)いずれも花茎の先に多くの頭状花をつけるので蕗のとうの時期には区別できない」とあります。 フキ(葉茎)は一年中店で見かけます
が、自然の状態では「蕗のとう」より少し遅れて最初の小さな葉が土の上に出てきます。葉の茎はどんどん伸び、円状の
葉も大きくなります。葉が茂った頃、「蕗のとう」はどうなっているのでしょう。小学生の観察記録のように
「蕗のとう」の成長をしばらく追ってみようと思います。
英語の花の本の説明も付け加えておきます。 "Petasites japonicus…in early spring produces dense cones of
small, daisylike, yellowish white flowers before large,
light green leaves appear." (Encyclopedia of Garden Plants) (文・
恵南一子) |