十干十二支(干支)

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 十干十二支(干支)とは、時間と方位を示す手段で、紀元前1000年以上も前に中国で作られました。推古天皇時代のAD604年、日本で初めて暦が採用され、「干支文化」は正式に誕生しました。

 十干と呼ばれる10個の記号と十二支と呼ばれる12個の記号は、本来別々に利用されていましたが、いずれもその周期があまりに短く使いにくいことから、長い実施期間を経て、十干、十二支を組み合わせて、60という長期間を表す干支を考案することに成功しました。驚くべき古代中国人の英知の結晶です。

 しかし干支は次第に宗教的な色彩を帯び始め、人事の吉凶にまで介入する様になり、さまざまな迷信をもたらすことになります。

  • (事実、丙午に当たる1966年には出生届は激減し、この心意を裏付けている。)
  •  こうして干支は、吉兆を求める人の心とともに生き、現代も生活の中にさまざまな形で結びついています。今日の日本では、主に十二支のみを指して干支と呼び、その12の記号には子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥の動物がそれぞれあてられています。また12年を一回りに各年に動物をあて、その動物の絵を年賀状に描く習慣もあります。日本人なら誰でも自分が何年生まれかを心得ており、自分の生まれた年の十二支が12年に1度回ってきたときには、「年男」或いは「年女」と呼ばれます。ちなみに2001年は巳年にあたります。

     ところで、地球上にはたくさんの動物がいる中、どうして上記の12の動物が選ばれたのでしょう?また十二支のうち辰だけは空想上の動物です。これらの答えにはさまざまな説があり、書物で見る限り明確な答えは現在のところみつかっていません。しかし、こうしたいささかミステリアスな側面こそ、我々が今だ生活に「干支」を深く根付かせている理由なのかもしれません。