(盆栽)

(English)

盆栽は鉢植えの木や植物を人工的な栽培方法で小型化し、望み通りの芸術的な形に仕上げたものです。起源は古く、遠く平安時代(8から12世紀)までさかのぼれますが、大衆化したのは江戸時代の末頃(18から19世紀)です。

常緑樹、落葉樹、花の咲く木、実のなる木など、盆栽に出来る木は多くあります。よく見かけるものには、松、梅、さつきなどがあります。

つくり方ですが、まず、普通の苗木や種子からそだてます。盆栽の技術は,根と木の密接な関係を応用したものです。根を小さくすれば、木も小さくなります。盆栽にはかなりの技術と経験とが必要です。適切な土を用意し、肥料を与え、時には植え替えをし、幹や枝に針金を巻いて姿を整えたり,剪定をしたりします。

盆栽の価値は、樹形のよさと木の古さにあります。盆栽はそれを見る人の心に自然の美しさを印象づけるものが良いとされています。適切な扱い方をすれば、盆栽は,数十年から数百年も,何世代にもわたって、楽しむ事ができます。

日本人は昔から盆栽などにみられるように小型化したものを精緻に作ることを得意にしてます。この日本人の特性が現在の日本の工業製品にも生かされているのでしょう。

盆栽は、外国で広くおこなわれているところもあります。しかし、正しい発音の仕方を知らないで、万歳と混同してバンザイと呼んでいる人もいます。

おもな樹形には、直幹(まっすぐに天に向かう)、懸崖(崖から峡谷へと垂れ下がっているように見える)、石付(根が岩にしがみついている)、文人木(風雅に曲がっている)があります。


直幹

懸崖

石付

文人木

戻る